映画を読む

ドイツ某都市にて勉強中です。「映画を読む」と題して、観た映画の感想や印象等を淡々と書いていこうと思っています。ネタバレに関しては最低限の配慮はしたいですが、踏み込んだ内容も書くと思うので、気にする方はご注意を。

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

宇宙開発時代の啓蒙の弁証法、もつれ合う文明と野蛮、そして神話(スタンリー・キューブリック「2001年宇宙の旅」/Stanley Kubrick "2001: A Space Odyssey" 1968年)

スタンリー・キューブリック「2001年宇宙の旅」(Stanley Kubrick "2001: A Space Odyssey" GB/US 1968 141 Min. 70mm.)を鑑賞。 あらすじ 映画は、謎の物体モノリスと触れ合った類人猿が、大型動物の骨を道具として用いるようになるシークエンスから始まる…

感性の帝国が刹那的であることは、外なる現実との対照において際立せられる(大島渚「愛のコリーダ」/Nagisa Ōshima "L'Empire des sens" 1976年)

大島渚「愛のコリーダ」(Nagisa Ōshima "L'Empire des sens" JP/FR 1976 102 Min. Blu-ray オリジナル+英語字幕版)を鑑賞。 あらすじ 1936年、東京中野の料亭「吉田屋」で、新入りの女中として働き始めた定。彼女は料亭の主人である吉蔵と恋仲になり、二人…