映画を読む

ドイツ某都市にて勉強中です。「映画を読む」と題して、観た映画の感想や印象等を淡々と書いていこうと思っています。ネタバレに関しては最低限の配慮はしたいですが、踏み込んだ内容も書くと思うので、気にする方はご注意を。

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

疲れ果てた死神と、この世を離れる門のイメージ(フリッツ・ラング「死滅の谷」/Fritz Lang "Der müde Tod" 1921年)

フリッツ・ラング「死滅の谷」(Fritz Lang "Der müde Tod" DE 1921)を鑑賞。チケットを買おうと並んでいたら、一人のおばさまが余ったらしいチケットを譲ってくれた。どうせ学割で安く買えるのにもらってよいのだろうかと思いつつも、あまり時間もなかった…

演出された英雄譚、正義の英雄が戦った敵とは誰だったのか(クリント・イーストウッド「アメリカン・スナイパー」/Clint Eastwood "American Sniper" 2014年)

クリント・イーストウッド「アメリカン・スナイパー」(Clint Eastwood "American Sniper" USA 2014)を鑑賞。大学関連の上映会だったようで、学生証提示で無料で観られた。そのことを行くまで知らなかったのだが、支払いしようとしたときに受付のお姉さんが…

哲学者たちが世界を変えようと思うとき(ラウル・ペック「マルクス・エンゲルス〔青年時代のカール・マルクス〕」/Raoul Peck "Le jeune Karl Marx / Der junge Karl Marx" 2017年)

ラウル・ペック「マルクス・エンゲルス〔青年時代のカール・マルクス〕」(Raoul Peck "Le jeune Karl Marx / Der junge Karl Marx" BE/DE/FR 2017)を鑑賞。こちらでも3月初めに封切られたばかりだが既にそこそこ話題になっているようで、気になっており早…

罪のうえの詩情、或いは、アウシュヴィッツの後に幸福であることは許されるのか、という問い(アラン・J・パクラ「ソフィーの選択」/Alan J. Pakula "Sophie’s Choice" 1982年)

アラン・J・パクラ「ソフィーの選択」(Alan J. Pakula "Sophie’s Choice" USA 1982)を鑑賞。 おおまかな感想、印象 浮世離れした若者たちが送る、まるでの詩のなかのように色鮮やかなニューヨーク、ブルックリンの生活。その幸福な生活のなかに、時折顔を…