映画を読む

ドイツ某都市にて勉強中です。「映画を読む」と題して、観た映画の感想や印象等を淡々と書いていこうと思っています。ネタバレに関しては最低限の配慮はしたいですが、踏み込んだ内容も書くと思うので、気にする方はご注意を。

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

女性の幸せと男性の幸せ、意識の変化の兆しと設えられたハッピーエンド(パウル・マルティン「ハンドルを握る女」/Paul Martin "Frau am Steuer" 1939年)

パウル・マルティン「ハンドルを握る女」(Paul Martin "Frau am Steuer" DE 1939 84 Min. DCP.)を鑑賞。 あらすじ 舞台はハンガリー。ブタペストのドナウ銀行で事務員として働くマリアは、他の銀行で働くパウルからプロポーズを受ける。パウルは当初、マリ…

死に捧げられる者たちのユートピア、普遍的な人間性とその歴史的な制約(オイゲン・ヨーク「モリツリ」/Eugen York "Morituri" 1948年)

オイゲン・ヨーク「モリツリ」(Eugen York "Morituri" DE 1948 88 Min. 35mm.)を鑑賞。 あらすじ 第二次大戦の戦局も極まった頃、ナチスドイツの強制収容所の前に様々な国から連れて来られた収容者たちが並べられ、一人のポーランド人医師によって労働能力の…